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新種のヒメアリクイが6種発見される

リアル (64)



 最初の手がかりは毛皮だった。

 生物学者のフラビア・ミランダ氏がヒメアリクイを研究していたとき、「アマゾンと大西洋岸森林では、生息するアリクイの色が違うことに気づき始めました」という。

 当時知られていたのはヒメアリクイ(Cyclopes didactylus)という1種だけだった。しかし彼女は、謎のベールに包まれたこの樹上で暮らす動物は2種に分けられるのかもしれないと疑い始めた。

 ブラジルのミナス・ジェライス連邦大学に所属するミランダ氏は、同僚とともにヒメアリクイの研究を10年以上続けている。その間に、ブラジルや南米スリナムで10回の実地調査を行ったほか、複数の自然史博物館からサンプルを集めた。

 チームは最終的に、野生のヒメアリクイ33匹のDNAサンプルと、博物館で保管されていた約280の標本の解剖学的情報を収集できた。

 ミランダ氏の最初の直観は正しかった。詳しく調べたところ、色が違うヒメアリクイが異なる種だっただけでなく、さらに、少なくとも7種に分けられることが明らかになった。この研究結果は12月11日付けの学術誌「Zoological Journal of the Linnean Society」に発表された。

「詳しい研究がほとんど行われてこなかったごくありふれた動物に、はじめて最新技術を駆使して調査すると、驚くべき結果が得られることがあります。今回の結果はその好例です。今後の研究で、この美しい動物たちの中から見逃されていた種が見つかっても、さほど驚くことではないでしょう」。オーストラリア、アデレード大学で哺乳類について研究しているクリストファー・ヘルゲン氏はそう述べる。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/121300485/



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