『けものフレンズ』における「ヒト」の存在

それにしてもアニメ『けものフレンズ』を私が面白いと思った部分は、大きくわけると「『ヒト』という動物と他の動物との触れ合い」の描き方の細かさと、「既に崩壊しヒトの存在が忘れさられた遊園地を渡り歩く」という楽しいながらもどこか切なくなる雰囲気になりますからね。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 11:20:05 +0000 2019

『けものフレンズ』という作品は、沢山の動物がいる世界で「ヒト」という動物もいるという描写を徹底しておりましてね。霊長たる「人類」と「動物」という視点をできるだけ廃そうと描かれているのが良かったなとは。あの世界のフレンズは決して「ヒト」と言っても「人間」とは言いません。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 11:22:07 +0000 2019

『けものフレンズ』の世界ではあくまで人間は、「ヒト」という、投擲や長距離移動、道具の扱い、計画立案などの思考能力に長けた種類の動物でしかありません。これは1話から描かれる「動物によって得意なことが違う」という台詞にも現れています。ヒトが自然から外れた存在として描かれません。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 11:26:53 +0000 2019

『けものフレンズ』は最初の段階で「ただのヒトよりも、ヒト化した他の動物の方が身体能力からして優秀なのではないか」という描写を何度も入れ、一度落とした後に「得意なことはみな違う」と肯定し、その後にヒトの能力を描くという描写にしていくのが巧みです。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 11:36:20 +0000 2019

『けものフレンズ』は、基本は楽しい旅なのですけど、主人公たちが通りかかる場所のほとんどが「かつて人間がいた残滓」となっているのは哀愁があります。ロープウェイや迷路、動物園の管理ロボットが未だに存在するのが。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 12:04:06 +0000 2019

『けものフレンズ』は最後まで見ると、フレンズに対してそれまで無言だったらしい、動物園の管理ロボットであるラッキービーストが、かばんちゃんに話しかける場面は感慨深い。彼にとっては何年、何十年以来の「お客様」だったと。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 12:07:12 +0000 2019

『けものフレンズ』は最後の2話で、ラッキービーストが、かばんちゃんやサーバルと意思疎通をする場面は良いですよね。最初はただの動物園の管理ロボット、観光客の案内用ロボでしかなったのが、最後には心を持った友人になっていたという変化を描いています。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 12:18:56 +0000 2019

アニメ『けものフレンズ』は面白かったですけどね。あれがただの奇跡だったのか、それとも紛れもなく誰かしら関わった人々の実力であったのかは、『けものフレンズ2』と『ケムリクサ』を見て判断します。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 12:24:38 +0000 2019

『けものフレンズ』は最初からかばんちゃん(ヒト)が大活躍してしまうと、「人類の叡智に驚嘆する動物」という話になってしまいますからね。最初の1話でヒトが苦手なことを描いた後で、動物は長所がそれぞれ違って当然と描き、「ヒトは考えるのが得意」に落ち着かせる流れにしていますよね。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 11:40:27 +0000 2019

『けものフレンズ』という作品は「人間と動物」ではなく、「ヒトとその他の動物」という視点で、ヒトは他の動物と友達になれるのかというのを描いたのは面白いなあとは思っています。

— ふぎさやか (@maomaoshitai)Wed Jan 02 11:45:25 +0000 2019